ファンティック史上初 MOTO2マシンがついに その姿を現した

マシンのベールが、チェレスティーノヴィエッティとボルハゴメスらの手によってこの度公開された。今週末のポルトガルGPでついにデビューすることになる。
ファンティック・レーシング・ニュース

ファンティック史上初となる、Moto2™世界選手権に参戦するマシンのベールが、チェレスティーノ=ヴィエッティとボルハ=ゴメスらの手によってこの度公開された。今週末のポルトガル GP でついにデビューすることになる。

2023 年 3 月 22 日、サンタ・マリア・ディ・サラ(VE)
2023 年 3 月 22 日(水)、Fantic Motor は、初の世界スピード選手権参加に際して、ついにそのマシンのベールを取り払った。EICMA 2022 でのプレビュー展示による正式発表から4カ月、満を持して Moto2™への参戦を発表したのである。

Fantic は、レースだけでなく、オートバイや e-Bike を通して、若者からシニア世代まで、あらゆる世代のライダーに楽しんでもらえるような設計・開発を手掛けることをモットーとしている。その中で、彼らの製作をこういった形で披露できることが実現したというのは、まさに彼らの意図するものであると言える。

オフロードでの国内外の成果(エンデューロやモトクロスなど、過去 2 年間だけで 16 回)を経て、Fantic は、モーターテクノロジーの最高峰の 1 つとされる、スピードという新たな領域に挑戦することを決めた。歴史的なバイクブランドである Fantic は、VR46 レーシングチームとのパートナーシップによってより力を蓄え、中級クラスでデビューすることとなった。世界のサーキットという新しい舞台にチャレンジする準備が整ったのだ。

Fantic チームを率いて Moto2™世界選手権にデビューするのは、チェレスティーノ=ヴィエッティと、ボルハ=ゴメスの 2 人だ。異なる経歴を持ちながらも、Fantic レーシングと VR46 ライダース・アカデミーが掲げる、 “若い才能を育てる” というポリシーにおいては、完全に同調する2人だ。
チームのマネジメントは、クラウディオ=ジョヴァナルディ(Racing Dpt.の責任者)とステファノ=ベドン(チームマネージャー)が担う。

チェレスティーノ=ヴィエッティは、Moto2 クラスで 3 シーズン目、MotoGP で 6 シーズン目を迎え、これまでに 5 勝、13 回の表彰台、4 回ポールポジションを取るなどしている。 2018 年には Moto3™のデビューも果たし、第 2 戦のフィリップアイランド GP では表彰台に上った。MotoGP のエントリークラスで好成績を収めた後、2021 年には Moto2™にデビューし、そのたぐいまれなる素質を見せつけた。2023 年、チェレスティーノは、より高いレベルで自分自身のライディングを再確認することになるだろう。

一方、ボルハ=ゴメスは、昨年マレーシアで開催された Moto2™GP に出場した他は、 MotoGP が正式なデビューであった。2 月に 18 歳になったばかりの彼は、スーパーバイク選手権のスーパースポーツカテゴリーでスペインのタイトルを獲得。この才能あるスペイン人ライダーが、Fantic Racing チームのチェレスティーノ=ヴィエッティとペアを組むことにより、常に勝利のチャンスをまといながらのレースとなるのが非常に楽しみである。

Fantic Motor CEO、マリアーノ・ロマン:
「これは間違いなく、Fantic にとってマイルストーンになってくれるものだ。Fantic の魂がレースに生きていることを示したい。レースはそのことを示すのには最良の場なんだ。これは、僕たち自身もワクワクするような、素晴らしいチャレンジだよ!」

レーシング Dpt.責任者 クラウディオ・ジョヴァナルディ氏:
「これは、我々を非常にワクワクさせてくれる貴重な体験となるだろう!しかも、1レースごとにさらに競争力を高めようと、最善を尽くそうという意欲も同時に湧いてくるんだ。我々をジャッジできるのは、文字通りサーキットだけさ。」

Fantic Racing Moto2 Team チームマネージャー、ステファノ=ベドン:
「Fantic プロジェクトの一員になれたことを嬉しく、光栄に思うよ。それは、Moto2 チームについても同様で、プロフェッショナルな技術者たちが一つになって、良い結果をもたらしたいと願いながら笑顔で仕事をしているんだ。ライダーたちについても同じことが言える。 ヴィエッティは非常に強い精神の持ち主で、このクラスで 3 年目を迎えるにあたって、確実に結果を出しに来ているのがわかる。ゴメスは 18 歳になったばかりだが、若さならではのパワーとエネルギーを持っている。バッテリーがなくても Moto-E で走れるくらいのクレイジーなパワーをね!僕たちは、彼らの期待に応えるためにも、そして Fantic ブランドをさらに印象付けるためにも、今できる限りのベストを尽くすつもりだよ。」


チェレスティーノ=ビエッティ(ゼッケン 13 番):
「長い冬を終えて、再び走り出せることをとても楽しみにしていたんだ。イエロー/ブラックからレッド/ブラックに変わったけど、ピットのメンバーは、以前一緒に仕事をして、素晴らしく相性の良いメンバーなんだ。だから、テストでは特にレースペースをつかむことに集中して取り組めたから楽しめだよ。あとは 2023 年の選手権戦に向けてエンジンを始動させるだけさ!」

ボルハ=ゴメス(ゼッケン 72 番):
「MotoGP と Moto2™クラスでの、僕にとっての初めてのシーズンだ。学びたい気持ちでいっぱいだよ。メカニック達のおかげで、新しいことにもチャレンジできるし、学びながらバイクに慣れていけるなんてとても恵まれているよ。プレッシャーを感じることなく、レースごとに可能な限りステップアップしていきたいと思ってるんだ。」

ポルティマオでおこなわれた“Autodromo Internacional do Algarve”で、3 日間行われたイルタ公式テスト(Moto2™のテスト期間)は無事終了した。これで、いよいよ Fantic にとって、初めての世界スピード選手権が始まることになる。

今年最初のイベントは、ちょうどポルティマオで 3 月 24 日から 26 日にかけて開催されるポルトガル GP だ。

ヴィエッティは、前シーズンから持ち越しているギャップ、つまりロングラップペナルティーを2回、受けなければならない状態でスタートする。しかし、選手権戦は非常に長い期間行われるので、彼のように感の鋭いライダーなら、ポイントの挽回はそう難しいことではないはずだ。

このレースで初日を迎えるゴメスにとっては、彼自身のポテンシャルを表現するにはちょうど良い舞台となることだろう。しかし、ルーキーとしては学ぶことも多いはずだ。例えば、Moto2™のようなハイレベルクラスでは、マシンの性能に大差は出ない。それよりも、レーストラックの状態を読むことや、そこに合った最適なライディング方法を学ぶことが大切になってくる。そして違いがあるとすれば、それは各ライダーの頭脳による駆け引き、心の強さ、スロットルやクラッチを握る手首かげん、これらの相互三角関係から生まれると言っても過言ではない。

 

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