Fanticは、50㏄クラスのスーパーバイクを作ることでそのマシンづくりの本気度を知らしめ、受け入れられてきたメーカーです。
その昔、アメリカの一部の州やヨーロッパの一部の国では、免許制度の都合上、50㏄クラスが少年たちの間でめちゃめちゃに流行した時代がありました。14歳から許可証が取れたり(大人の監督下で、といった条件がありましたが)、16歳になればモペッドに乗れたり。速度制限や出力制限、大人の監督、などなど様々な条件はありましたが、少年少女にとって、自分自身だけの力で(誰かに連れ出してもらうことなく)行動範囲がけた違いに広がることは、ほかに比肩するものがないほどに魅力的でした。
いや、今だってそうですよね。バーチャルな世界に支配され、車はどんどん高性能になり、何もわざわざお金をかけて50㏄何かに乗らなくてもいい…かもしれません。でも、私たちはモーターサイクルで走る楽しみを知ってしまいました。この素晴らしさ、飛び出すことを覚えた若者たちに伝えてやりたいですよね。
さて、だれもがそうやってバイクに乗るのが当たり前だった70年代、Fanticは自社でチューニングしたエンジンを載せ、より高性能にしたモデルを投入し、多くの若者を惹きつけました。ロードモデルがFantic Gran Tourismo、オフロードモデルがFantic Caballeroです。その伝統は実は現代になっても引き継がれていて、特にオフロードではいまだイタリア選手権でトップを走り続ける実力を誇るのがFantic Enduro Competitionです。他方、ストリートでは同じエンジン、車体を持ちながらストリートモタードとしてハイグリップタイヤを小径ホイールに履かせたモデル、Fantic Supermoto Competitionが人気です。
日本では50㏄には速度制限などの問題もあって、なかなか販売は厳しいのが実情ですので、当社でもFanticのカタログには入れていませんでした。が、本物のフルサイズ・ミニをお求めのお客さまもいらっしゃいます。そうしたお声にこたえる形で、そーっと受注はさせていただいています。とはいえ、知る人ぞ知る…ではもしかして他にもいらっしゃるご要望にもお応えできませんので、改めてきちんと紹介させていただきます。
スペック表など、細かな情報についてはご遠慮なくお問い合わせください。ホームページの車両紹介欄にも近いうちに反映させていく予定です。
Fantic Enduro 50 Performance/Motard 50 Performance
希望小売価格:600,000円(10%消費税込み、送料/諸費用別途)
エンジン:水冷2サイクル単気筒、デロルト製キャブレター吸気、48.9㏄(40.3x39)、Euro 4適合
タイヤ:80/90x21&110/80x18(Enduro)、100/80x17&130/70x17(Motard)
Fantic Enduro 50 Competition / Motard 50 Competition
希望小売価格:700,000円(10%消費税込み、送料/諸費用別途)
Performanceとの違い:サイレンサー、スイングアーム(鉄→アルミ)、トリプルクランプ(鋳造→切削)、サスペンション(フロントはセッティングの変更、リアはピギーバック式)、ハンドルバー(スタンダード→ファットバー)、車重(84→83㎏)など。
*125㏄にもモタードモデルがあります。価格等は既に輸入販売させていただいているエンデューロモデルに準じます。
**50㏄モデルは受注発注であり、日本国内に在庫の予定はありません。商品の到着までにご注文いただいてからある程度日数が必要となりますこと、予めご了承ください。なお、詳細につきましては販売店にご相談ください。