FIMエンデューロGP世界選手権、 スロバキアGP、ファンティック、快進撃!

ジェド=エッチェルス、アルビン=ノルビン、ケビン=クリスチーノ、
3者いまだに主役の座を他に譲らず!

ノルビン、ジュニアとジュニア2クラス、両日優勝。エッチェルスは、ジュニアとジュニア1で首位を確実に。クリスチーノも、怪我からまだ完全に復帰していないにもかかわらず、ユースの主役であり続けている。
2023年7月2日、ゲルニカ

6月30日から7月2日の週末にかけてスロバキアのゲルニカで開催された、FIM エンデューロGP世界選手権2023年シーズン第5戦目にスポットライトは当てられた。モトクラブGLモトチームが、トラック・インスペクター、マウリツィオ=ミケルスと共同でデザインした今回のコースは、テクニカルで非常にチャレンジングな58kmのコースだ。

残念なことに、このスロバキアGPは、金曜日の夕方に行われたスーパーテスト中に起こった酷い事故により、オープン4Tクラスのスロバキア人ライダーの命を奪うという、非常に悲劇的なスタートを切ってしまった。
レースは即座に中断され、エンデューロ・グランプリレースを楽しんでいた観客と会場全体の歓喜は、悲劇的な事故への落胆と、例えようもない悲しみへと即座に変わってしまった。
ファンティックの両チームと全ライダーは、亡くなられたライダーとそのご家族に深い哀悼の意を示し、この大きな悲しみの出来事に深く寄り添うことを表した。

この悲しい出来事は、レースの週末を通じてエンデューロGPのパドックに精神的な疲労と悲しみを押し広げていたが、それでも、翌日のスロバキアGPは予定通りに、パドック近くにある全長600mのナチュラル・エクストリーム、テクニカルな全長5. 4kmのクロステスト、5.5kmのエンデューロテスト1、そしてエンデューロテスト2が行われた。

ファンティック・レーシングのライダー、アルビン=ノルビンは、トップであることを証明するような素晴らしい走りを見せてくれた。スウェーデン人ライダーの彼は、両日とも優勝して、彼のファンティックXE 300で多くの観客の目を魅了した。ノルビンは、初日に7回、2日目に5回のクラスベストタイムを記録し、最終的にはジュニア・カテゴリーで2回の優勝を飾ってくれた。
この2つの成功のおかげで、彼はジュニア・クラスの暫定ランキングでさらにトップとの距離を縮め、ファンティックとして現在トップまで10ポイント差まで迫っている。ジュニア2クラスでも、アルビン=ノルビンはやはり圧倒的な強さで両日とも優勝し、暫定ランキングのトップに立っている。
アルビンは、ジュニアクラスで3連勝、これまで10回に渡るレースのうち4勝、ジュニア2では7勝を挙げており、唯一イタリアGPの第2レースを除いては、名実ともに常に表彰台に登っていることになる。

JET ファンティック・レーシングチームのライダー、ジェド=エッチェルスは、週末にジュニアクラスで2位を獲得し、暫定首位を再確認した。このイギリス人ライダーは初日にこそベストパフォーマンスを発揮できなかったが、翌日はアルビン=ノルビンと首位争いを繰り広げて観客を沸かせてくれた。
一方、ジュニア1クラスでは、ジェド=エッチェルスが圧倒的な強さを見せ、初日の12回のスペシャルテストのうち9回、2日目は7回のベストタイムを記録して両日優勝している。ジュニア1でのエッチェルスは、10戦中8勝、2位2回と、文句なしでトップに立っている。

同じくJET ファンティック・レーシングのハリー=エドモンドソンは、スロバキアのレースでは、ジュニア1クラスで4位と5位、ジュニアカテゴリーで8位を2回獲得し、彼としてはまずまずの結果だと言える。イギリス人ライダーのハリーの走りは、ファンティックXEF 250とのフィーリングが徐々に良くなってきていることを示しており、レースごとにライバルとの差を縮めてきている。

ユースクラスでは、ケビン=クリスチーノが膝の故障をかかえながら、スロバキアに到着した。ファンティック・レーシング・ライダーの彼は、シーズン開幕以来初めて表彰台に上がることが出来なかった。それでも彼は、後続を数ポイント引き離して暫定ランキングでいまだに首位をキープしている。このスロバキアGPでは、5位を2回取って終えた。
ケビンのチームメイトでもあるバレンチーノ=コルシは、このゲルニカでは4位と6位を獲得している。

E3クラスのファンティック・レーシング、ロレンツォ=マコリットにとっては不運なGPとなった。
初日は些細なメカニカルトラブルでリタイアせざるを得ず、翌日はというと右肘を強打してしまうアクシデントに見舞われた。かろうじて2つのスペシャルテストは勝ち抜いたものの、その後再び欠場を余儀なくされてしまった。

スロバキアラウンドが終わると、FIMエンデューロGP世界選手権は、ポルトガルの第6戦(9月29日~10月1日、バルパコス)と第7戦(10月6日~8日、セント・アンドレス)で2023年シーズンの幕を閉じる。
アルビン=ノルビン(チーム・ファンティック・レーシング・エンデューロ):
「スロバキアでのこの週末には非常に満足しているよ。ジュニアクラスとジュニア2クラスでの勝利に加え、マシンのフィーリングとチーム全員の働きにも感謝している。ポルトガルでは両タイトルを獲得するために全力を尽くすつもりさ。」

ジェド=エッチェルス(チーム・JET ・ファンティック・レーシング・エンデューロ):
「このレースウイーク中は、2つのエンデューロ・テストで苦戦を強いられたよ。けど、ジュニアとジュニア1、クラスリーダーの座は、まだ僕の手の中にあるからね。」

ケビン=クリスチーノ(チーム・ファンティック・レーシング・エンデューロ):
「残念なことに、体が万全でないことがレースに影響してしまった。だから、できるだけ多くのポイントを獲得するためにスロバキアにやってきた。昨年もレースに出ているから、厳しいレースだというのは知っているんだ。最終的に表彰台に上がるのは簡単なことじゃないってわかっているからこそ、ポイントは稼ぎたいからね。」

ハリー=エドモンドソン(チーム・JET・ファンティック・レーシング・エンデューロ):
「ジュニア1年目は困難なレースになることを予想していたけど、GPからGPへと、確実に上達しているので満足しているんだ。ただ、2日目のレースで7位を数秒差で逃してしまったのが残念だよ。」

 

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